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子持ち家庭のFIRE

FIRE系の発信をしている人を見ると、結構な割合で独身の人が多いですよね

FIREをすること自体がそもそも難易度の高い事なので、FIREをしている/目指しているということで発信をしている人たちのなかでも、子持ちで完全FIREをしている人はほとんど見られない気がします

子持ちとFIREは相性が悪い?

そもそも子持ち家庭とFIREは相性が悪いのではないかという気がします

FIREしていいのかという葛藤

FIREというのは生き方の選択です

会社員として新卒から定年まで働き続けるという「普通」の人生を辞めること。安定的な収入とキャリアを犠牲にして、自由な時間を得るという生き方を選択することです

自分自身の価値観としっかり向き合ったことでFIREという選択をしているわけですから、自分はそれでいいのでしょう

しかし、生まれてくる子供にとっては親が勝手にFIREという生き方を選択する形になります

そう考えると、あまり極端な選択はしにくいのではないでしょうか

極端な節約生活をしたり、家賃がものすごく低い田舎に引っ越したりなどすれば、子供の幸福度を下げてしまう結果にならないかという気持ちになってしまいます

そうすると、少ない資産で切り詰めながら生活する、いわゆるLean FIREは選択できず、選択肢の幅が狭くなります

子育てにお金がかかる

上述の点と若干かぶりますが、子育てには非常にお金がかかります

自分のFIREのために子供に貧しい思いをさせるのは忍びないと考える人が多いでしょう(当然、配偶者からの理解も得られないでしょう)

そうすると、子供にはある程度「普通の生活」を送らせてあげることを考えると、「普通くらいの費用」がかかります

養育費・教育費は子供一人で3,000万円かかるともいわれています

そもそもFIREをするための資金をためるのも大変なのに、追加でそのレベルでお金を貯めようとするといつになったらFIREできるのかという気持ちになりそうです

自由時間が少ない

FIRE後の生活(特に完全FIREの場合)では、朝から晩まで好きなことをやっていれば良いというイメージがあります

実際にそういう生活がしたいから、わざわざFIREという生き方を選んでいるわけです

しかし、子育ては非常に手間がかかります。配偶者が家事育児を全部やってくれればいいですが、自分が家で何もしていない状況では、そんな役割分担にはなりえないでしょう

朝は子供の幼稚園や学校の準備をするような時間に起きる必要があるし、夜もそれに合わせて寝なければいけません

そうすると、1日のうち本当に自由に使える時間はそれほど多くないのかもしれません

また、「サラリーマンを辞めれば休暇シーズンをずらして旅行にも行きやすい」というメリットもよく聞くところではありますが、子供が学校に通っていると結局家族で旅行に行けるのは学校が休みのシーズンに限られてしまいます

独身世帯でない限り、1日のスケジュールを何にも縛られずに100%自由に決められるという状態を実現するのは難しいのかもしれません

ここまでの点を踏まえると、子持ち家庭でFIREを実現するのはそもそもの難易度が高い割には、得られる自由も限定的という現実から、子持ち家庭でFIREを目指す人は少ないのかもしれません

子持ちFIREのいいところ

子持ちとFIREの相性の悪さは上記の通りですが、もちろん悪い事ばかりではありません

子育て自体が人生を充実させる

「FIREなんてしてもつまらない」と言う人の典型的なFIRE後の生活のイメージは、これまで仕事ばかりしてきたので会社を辞めると話し相手もおらず、だらだらと無為な日々を過ごすようなものではないでしょうか

子供がいればそういった生活になる心配はありません

子育てがそもそもかなり忙しいので、ある程度はそこに労力を割く必要が出てきますし、会社を辞めることで日々成長していく子供の姿を間近で見られるのはFIREの醍醐味ともいえるでしょう

子育ての中で出来るコミュニティーもあるでしょうから、社会とのかかわりが希薄という事態も避けられます

そして何より、「自分の人生は何だったのだろう」という答えの無い問いにさいなまれることもなくなるでしょう(個人的な感想ですが、子孫を残すと生き物の本能として人生に満足できるという部分はあると思います)

結論

FIREするかどうか、子供を持つかどうか

いずれも個人の自由です

ただ、子供を持ちたいと心のどこかでは感じているのに、FIREするために子供をあきらめてしまうのはやめた方が良いと思います

子供を持つことは他の行為での代替は難しく、後々その選択を変えることはできないからです(養子をとることはできますが、自分と血のつながった子供を作るのは期限があります)

自分が人生に何を求めるのかの価値観をしっかり考え抜いて、生き方を決めていきたいものです